不動産投資

不動産投資、一棟を買えた人に共通する「5つの判断軸」

不動産投資の醍醐味は「賃料収入」。ワンルームを一つずつ重ねていく方法もあるだろう。一棟は敷居が高い。そんな印象が通常かと思う。

自分がお手伝いをしてきた方で一棟を購入できる人には共通点がある。様々な軸での決断力と言っていいかもしれない。

以下の行動パターンと5つの判断軸が出来上がれば一棟のステージは見える。逆にこの判断軸がまだ。だと思えば小ロットを今は重ねて言ったほうが無難だろう。

前書き(一棟は買わないほうが良い人)

  • 今の生活にそこそこ充足している。なんか足りないから不動産投資でもしたいな。と考えている
  • 自己資金が1000万円未満
  • 必ず自分が納得する物件が良い
  • かなりの数の不動産投資の書籍を読破した
  • かなりの数の不動産投資セミナーに参加している

これらに当てはまれば一棟投資はもう少し様子を見たほうが良さそうだ。「なんとなく」の気持ちだと、単純にセミナーに参加するだけ、本を読むだけ。となりがちで、そもそも最終決断はなかなかできない。セミナーに参加するだけ、本を読むだけでは不動産はもちろん買えず、軽く2年は費やすタイプだ。時間が無駄になるのでワンルーム投資(小ロット)に気合を入れて決断しまくり、まずその道のプロになることおススメする。慣れてきて、以下のようなマインドセットに変わってから一棟にチャレンジしても遅くはないだろう。

一棟を買える「5つの判断軸」

本気で将来を考える状況に立っているか

多くの人は少なからず将来に不安を抱えている。それは共通している。

コンサルティングを行ってきて実際に「一棟購入したい」と決断する人は明確な不安を抱えようとしている。

これまでの例だと、開業医、勤務医といったお医者さんで30代クラスの方。20代から医療の道に入り、収入もそれなりにあり安定もしている。30代になってくると本気で資産形成を考える。しかし、意外にも不動産投資を含め、どうやって資産を形成していけば良いかは分からない。勤務医の一棟購入をお手伝いしたが、医療関係のお知り合いの方をご紹介頂き、結構な人数同じ不安を抱えていた。医師の地位が融資に強いことを知る機会にもなり一気に決断が進んだ例。

転職を考えている会社員。独立を考えている会社員。この双方も「本気で将来を考えなければならない」立ち位置だろう。「3か月後に転職して自分をバリューアップさせ家族をより幸せにしたい。と同時に成功しない場合のリスクヘッジ、将来への備えを今の会社員の立場で行っておきたい」という相談をうける。共通しているのが比較的地位が高めの人で購入するまでにエンドの時間が決まっている人だ。決断力も融資パワーも強い。

家族が増える30代、親御さんの介護がはじまりそうな40代も一棟投資で大きく進みたい人が多い印象、かつその親御世代。相続対策で現金を一棟不動産に変えておきたいも別軸になるかもしれないが多い。

記事を読んで決めた。というイレギュラーなマインドセットの人もいる。

したたかに自己資金をためているか

ワンルームではなく、一棟アパート、一棟マンションで6部屋一気にほしい、10部屋一気に。と考えている人は自己資金をしっかり貯めている。かぼちゃの事件以降金融機関は一棟への融資は厳しく審査している印象だ。自己資金が無い人(ずさんなひと)にはどんなに収入が高くても融資の良い条件がでにくい。

最初の投資であれば建物価格の25%の自己資金(現金)は必要だと思っておいた方が良い。融資条件を良くする上でも自己資金があると強いが、そもそも自己資金がない初心者には銀行が融資を渋る。

5000万円の一棟なら1250万円、1億程度の一棟なら2500万円の現金が必要だ。

購入する物件の判断軸をもっているか

物件予算はいくら、利回りは何%、何年後に売りたい。もしくは年金代わりにホールドする。それに応じて築年数は何年くらいが良いか。木造1棟かRC1棟か。

このくらいの基準はおおよそ決めている人が買える人が。エージェントを見つけて寄り添ってくれるならそれが一番良い。餅は餅屋のアドバイスを聞いてベストを買うのが一番良い。しかし、なかなか最初から本気で寄り添ってくれるエージェントには出会いにくいだろう。ある程度の判断軸は自分で持っていないと結局信頼できず、どんな提案をされても契約には至らない。

進む人の傾向としては

  • 超人気物件をまっていない(待つといつまでも買えない。利益がいつまでもでない)
  • 行動量が安定している(毎週何曜日の夜19時からエージェントと~。金融機関と~)
  • 利回り基準、物件条件がはっきりしている(キャッシュフローいくら以上。など)

これらが明確であればあるほど買える人だ。

月額いくらほしい?を決めているか

不動産投資、最も重要なことは「ゴール設定」に尽きる。年数と得たい金額をはっきりと決められる人が一棟への決断をする。この年数と金額が低ければ一棟へは流れないが、先の理由の方々はあまり低いリターンを求めていない。一棟で一気にグロースさせ年数でのゴール達成を目指せる人だ。

買い逃し、競り負け、情報キャッチアップ遅れ、自己資金が不足など、一棟はなかなか思った通りに買えないことも多い。年数と金額のゴールが決まっていればモチベーションの上下はあれど、一歩ずつ前に進む力がそれに打ち勝つ。

負ければ負けるほどどうすれば取り戻せるか考える。

信じられるメンター(エージェント)を見つけようとしているか

  • エージェント(アドバイザー)に出会えている

これはゴール設定と同率でとても重要だ。恐らく不動産業界の裏事情を知らない人は「物件」ありきかもしれない。

購入者の条件、立場によって木造一棟がいいのかRC一棟がいいのかエリアはどこが本当はいいのかなど変わってくる。なかなかいないが行動量をふやせば見つけ出会うことができる可能性が広がる。物件を見つけるより人を見つける能力がある人が 最終的な物件判断軸の正確さに影響を与える。

「人」を見つけようとしておらず、「物件」を見つけようとしている人は買い逃し、競り負け、物件のミスチョイス。でなかなか買えない人だ。

とてつもない良い物件が見つかった。買うぞ。いい物件?

本当にそうだろうか。金額は、エリアは、入居者のリスクは、瑕疵担保リスクは。

人を探さず物件のみを探している人は買えたとしても本物の物件を変えているかどうかは不明だ。

まとめ

医師、転職希望の会社員、生活環境が変わる30~40代、そして相続対策。純粋に富裕層だけが一棟投資をしている時代ではなくなっている。

ワンルーム投資は一棟にはかからない捨て銭も色々ある。横についてくれるエージェントの能力が問われる。

同様に一棟を購入する上ではその物件の目利き、価格感、交渉、引き渡し後のフォロー、賃貸はどうやってつけていくの。ゴールの金額に行くまでにはどうやって増やしていけば良いのか。は更に能力が問われる。

ひとつ買って終わり。であれば物件と価格、エリアが良ければ決断しても良いだろう。積み重ねを検討している人は「人」を見つけること、出会うことに重点を置いても損は全くない。