不動産売却

マンションが売れないよくある失敗例と失敗しないための厳選ポイント

先に言っておくと、これまで対面業務で売却相談を受けた人は、全物件売れている。

たまたま私の相談の人は100%売れただけで、世の中には、なかなか「売れないマンション、売れない土地」ももちろんある。
「媒介契約をまいて4週間まったく案内がない。」とか「大手に預けて半年売れない。」という相談は実際結構な数あった。
「売れない」ではなく、「なかなか売れない」ということ。案内が無い。半年売れない。には実は理由がある。

マンションが売れない理由のトップ3はこの通り。

順位 理由
1位 売出しの価格設定があわない(相場から離れてる)
2位 情報が多くの買主に届いていない(不動産会社に問題がある)
3位 月額費用があわない(管理費が高い・修繕積立金が高い)

1位と3位は「買わない理由」だが、買主に目線をかえてみればあたりまえのこと。価格が高すぎると感じれば買わない。また買った後必要になる、管理費や修繕積立金が高い場合、月額かかってくる費用が高いのは心象としては買いにくくなる要因だ。
買わない理由のイコールが売れない理由となる。

買主が買わない、買えない、もしくは買いたくないという心理の価格設定で売り出していれば、1位の「価格設定があわない」で失敗するのは当然だろう。

2位は自分ではどうしようもない。これは不動産会社選びに失敗している。という状態を示す。自分の物件を預ける不動産会社を最初にどういう理由で選んだかが重要だ。恐らく間違った視点で不動産会社を選んでいると思ったほうが良い。

マンションを売るときの注意すべきポイント

価格設定は市場と剥離しすぎていないか

売主としては1円でも高く売りたいもの。買主としては1円でも安く買いたいもの。であるが、今の買主は「相場」であれば物件条件が悪くなければ「買う」状態がいまだ。

なかなか売れないのは、単純にその物件条件から勘案して、買主が「高すぎる」「高い」と感じていることがほぼ全て。売り出して3ヶ月間、何のリアクションもない場合は、値戻しをして相場に近づけるのが得策だ。

値付けを不動産会社まかせにしていないだろうか。または自分自身が売りたい希望価格だけを押していないか一度確認してみよう。

不動産会社は物件をまずは自社で抱えたい。最初は、売れる価格などどうでも良いのだ。

情報が多くの買主に届いているか

良くあることで、「選んだ不動産会社の質が低い」可能性がある。最終的には自分で選んでお願いしているはずなので、その会社のせいにはできない。売主自身、早めに確認したほうが良い。

ここで言う「不動産会社の質が低い」とは、

1)売出しの情報拡散ができていない(契約しているポータルサイトが少ない。そもそも登録していない。マーケティングが弱い)

2)情報の出し方が悪い(写真の撮り方、コメントの書き方)

3)両手契約に固執し囲い込みを行っている(他業者からの案内を断っている)

など、いくつか考えられる要因がある。

不動産会社の選定理由は、日本人の気質として、「CMをやってるから安心」「大手だから安心」「聞いたことあるから大丈夫」と思う人がとにかく多い。重要なのは看板だけではなく、それを担当する「営業マン」であることに注意が必要だ。

月額費用は高すぎないか

管理費、修繕積立金が高いのは買主が二の足を踏む要因だが、売主自身としてはどうしようもない部分だ。

「高い」「高くない」を決めているのは、物件条件に対して。ものすごく物件がいい!と買主が思えば管理費、修繕積立金も、この位仕方ないだろう。と思う。

物件条件と見合わせて売主自身が、「ちょっと高いな」と思うのであれば買主は余計に思う。それをリカバリーする武器がなければ、「契約」にはいたらないので注意しておいた方が良い。

マンションを早く売るためのコツ

価格設定がそれている場合、
そもそも価格を上げて売っているのだろうから思い切って「相場に戻す」ことをしてみよう。価格を戻すことに抵抗があれば、買主は1人でいいわけだから、その1人が現れるまで強気の設定のまま待つのももちろん良い。金銭的体力がもてば牛歩戦術的でねばってみるのも一考だろう。

経験上、「値下げは嫌だ。」という売主も多いが、相場へ近づけることを英断できないと、孤立化が長引き、総合的に負ける可能性もある。

相場価格に近づけば案内が入る。案内がいくつかはいれば、交渉が入る。交渉が入れば「買う気」があるということ。最後に「値引き幅」として余白をとっておくことが賢明だ。

このように案内が入りはじめば「価格競争」がおきる。1人だと価格競争はおきずその一人の言い値しかない。複数いれば「安い価格」を提示してきた買主は断って次の買主と交渉できる。売主として少しでも優位になるには「複数の案内」が入る状態にもっていければ、価格はもとより「早く」売れる可能性が格段にあがる。

「室内をきれいにする。」や「片付ける。」などのアドバイスも見受けられるが、それは案内後の決まりやすさ。入り口の「価格設定」が案内数を含めて全ての鍵を握っているといっても過言ではない。「見にいきたい」と思わせること。

また、購入後を想像し「月額費用がみあうな」と思うことも重要だ。
動かしようがなく難しいが、何もしないよりはせめて以下3つを意識してみよう。

1)物件価格を近隣相場より少し安く設定する(差し引いて総合的に「みあっている」と判断する)
2)建物管理が行き届いていればそれをアピールポイントにいれる(管理にお金かけているだけのことはあるな。と判断する)
3)室内管理を最高に保つ(間接的に「実際に住む部屋がこれならいいか」と判断する)

マンションを早く売る不動産会社の探し方

不動産会社の探し方にもポイントがある。
意外かもしれないが不動産売却は、どんなに小さな不動産会社でも、大きな有名どころの会社でも、物件を担当する「営業マン」次第の比重が大きい。
1)売出しの情報拡散ができていない
2)情報の出し方が悪い
3)両手契約に固執し囲い込みを行っている
上記3点は「営業マン」の選び方次第で即日に解決できる。

今一度、一括査定や紹介を受けるなどして不動産会社を選び、「営業マン」を見極める査定をおススメする。機械学習を活用しているイエシルマンション査定や一括査定サイト大手イエイの一括査定などを利用し、営業マンと数回やりとりすれば査定金額はすぐでる。
「査定の金額」はもとよりだが、このページを読んでいる人はその先の「営業マンの査定」をしてほしい。査定連絡をしていくなかでしっかりコミュニケーションをとれば、上記3点を会話の中からうまく見極めることができる。

これである程度「営業マン」の良し悪しが見えてくるはずだ。「いい営業マン」をみつけたらその人と改めて売り出し「価格」を設定すれば良い。

「営業マン」をかえたら、売却戦略が大きく変わり、6か月売れなかったマンションが1週間で売れることも十分にあり得る。

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売れないマンション最強の手段「買取」も知っておこう

現金化を急ぐ場合、なかなか売れない場合不動産会社の「買取り」サービスを利用することも手だろう。相場価格から15~30%値下げでの買取が通常だから、何らかの理由で買取りを依頼する場合も最低3社は聞くべきだ。イエシルマンション査定は最大3社選べ、ほとんどの登録企業が買取も対応している。一括査定サイト大手イエイの一括査定なども同様だ。

逆に買取り価格で十分納得いく提示を受ければ、業者が買主となるので仲介手数料は発生しない。プロなので買った後クレームもないなど利点もそこそこある。

仲介と買取のあいだのサービス「買取り保証」をやっている不動産会社も多々ある。よくあるのが「6か月でうれなければ買取ります。」というものだ。これも買取価格の査定と一緒に不動産会社に聞いてみよう。

自分にあった売却方法を見つけていけば限りなく高い確率で売ることができるはずだ。

意固地になりすぎたり、不動産屋にまかせっきりだったり、自分からのアクションが鈍い場合、「苦戦」はあり得る。買取りや買取保証があるかに関しても、不動産会社に遠慮なく聞いても良い事。向こうも商売。業者は遠慮なく利用して自分の勝ち筋を見つけよう。