3.11。あのときは売れなかった。
新浦安にも店舗があった企業に属していた時代、東日本大震災以降かなり長い間売れなかった。インフラの機能がマヒするような大きな出来事があれば売れにくくなるのは当然だが、復興した今でも売れにくいことはある。
日本人は印象で生きる国民性でもあると営業マン時代にひしひしと感じていた。
自分の営業マン時代を知っている人からは今も
こういう相談を良く受ける。今回はこれらの疑問を払拭すべく、15年間の不動産売買の実務経験の中から、実際に対応した顧客データを元になかなか売れないマンションの理由や、どうすれば売れるのかを解説する。
この記事では、浦安の居住者や浦安地場業者時代の目線から。といいう切り口は極力避ける。
基本的に地元関係者は浦安エリアの魅力もリスクも知っている。浦安・新浦安は地元愛溢れる人が多く、エリアを知っている人は間取りや金銭的な条件があえばいつでも買うと判断できる状態だ。
売主目線で「少しでも高く、少しでも早く」売りたい場合、重要なのは浦安エリアだけの顧客を狙うのではなくエリア外からも購入してくれる人を呼び込めた方が強い。エリア外の顧客心理を理解すると売れる幅は大きく広がる。その部分を掘り下げて活用してみる。
浦安での購入を検討した買主の「浦安のイメージ」
以下都内コンサル時代のヒアリング結果だが、この浦安検討層の人は浦安、新浦安のことを多少調べているような発言が多かった。ある程度そのまま紹介する。
この3人は、一度は浦安エリアの購入を検討したが最終的には浦安に住むことは止める判断になった。
浦安駅エリアと新浦安エリアでは厳密に言うと震災の影響も違うのだが、エリア外の人のイメージでは全てひとまとめで同じになっている。
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湾岸検討者(勝どき、豊洲、辰巳、芝浦ふ頭)に浦安エリアを勧めた際の意見
この買主たちは、浦安エリアのことは全く調べていない。希望エリアではないわけだから当然だ。営業時代は「同じ湾岸」ということで予算的に浦安エリアの物件も紹介していた。
当時のテレビやネットでのイメージで語るTHE風評被害といった感がぬぐえない。現体験からくる沿線イメージは風評被害とは言わないが、鉄道もエリアと関連してイメージをもたれ、かつ突出していいわけではない。
浦安市人口流入データ
震災当時、死傷者は無く、今では復興も完了している。また逆に震災前よりも災害に強い街並みに作り直しているはずであるが2011年の東日本大震災の影響イメージは今も多少残っていると思うべきだろう。
実際のところは浦安エリアは都心に近く、「浦安」は住みやすそうな下町感、「新浦安」はリゾート感がある。
データでみると浦安市は2025年まで人口が増加する傾向になっている。それからは下降が始まるので、売却ユーザーからみれば一日でも早く売れたほうが安心できるだろう。もしマンションを売りたいと考えているひと、または、売っているがなかなか売れない。と思っている人がいれば購入ターゲットを良く分析して早めに動くべきだ。

(参考)国立社会保障・人口問題研究所 http://www.ipss.go.jp/pp-shicyoson/j/shicyoson18/3kekka/Municipalities.asp
ちなみに、勝どき、豊洲、辰巳、芝浦ふ頭の様な都心湾岸検討者の買主層もかなりいるが、江東区・中央区・港区は2030年まで人口が増加していくと見られ、浦安エリアが5年早く減少傾向に入っていく。
マンションが売れない理由は3つ
- 思っていたより物件の印象が悪い
- 近隣と比べて割高感がある
- 不動産会社に売るウデがない
売れない理由はこの3つに集約される。以下は不動産会社勤務時代にいわば裏側から見て収集しているデータだが、実際はこんな感じだ。
- もう少しキッチンがきれいで広いほうが良かった
- 壁紙の痛みなど、リフォーム費用が思ったよりかさみそう
- ペット不可なのにエレベータでペットを抱えている人がいた
- この価格であればもう少し眺望がほしい
- 同じエリアの同じような物件と比べると高い
- 同様の湾岸エリアと比べると割高感がある
- インターネット掲載の写真に誠意がない
- 内見時、物件の特徴の説明がよくわからない
- 震災後のメリット、デメリットを説明してくれない
総評すると浦安エリアは立地としてはかなり良い。マンションの管理の程度によるが、売り出して3か月以上たってもし売れていないのなら何かが少しずれているだけだろう。
売ることができない業者と話をしていてもなかなか糸口は見えづらい。
上記にひとつでも思い当たるものがあれば、以下の対策を施してみてはどうだろう。
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売るべき対処法3つを解説
- 思い切って不動産会社を変える
- 物件のデメリットを思いっきり伝える
- ある時に価格を一気に調整する
マンションが売れないときはまず「不動産会社を変える」が鉄則だ。正確に言うと「営業マンを変える」が正しい。写真の掲載方法、物件の広告方法、内見時にはエリアの盤石さや物件の説明がいかにできるかが問われる。まずこれができる営業マンに出会わなければこれまでと同じ結果になりかねない。具体的にどう行動すれば良いか見ていこう。
- 一括査定等で改めて査定を依頼する
- 会社の看板の大きさではなく営業担当と直接話して選ぶ
- 「この人から買いたいな」と思える人を判断軸にする
- 夢のような高い査定価格ではなく売れる金額をしっかり聞く。できれば買取価格も聞く
- 特に少しでも気になる部分があればクローズアップして写真等で先に公開してもらう
- 壁紙のちょっとした汚れ、水回りのシミ等、狭いクローゼットなどあれば先に見せる
- デメリットはコメントを添えてわかりやすく誠意をもって伝える
- 「思ったより悪い」ではなく「思った通り」と言ってもらえた方が成約につながりやすい
- 売れない物件に共通しているのが価格の剥離
- 物件の状態、近隣との価格比較で大きくそれていれば思い切った調整を行う
- まず、売出し金額を反響が入る価格に設定し買主の反響をまつ
- 3か月程で買主の反響が増えてきたら、相場価格へ一気に値下げし顧客に通知してもらう
一都三県に特化したイエシルマンション査定や全国区の大手イエイの一括査定などを利用すれば複数の会社ら選択でき、3日といわずに営業マンからメールなり電話なりで連絡が来るだろう。
よく、査定書や金額だけを確認してそのまま。という売主も多いが、メールの返信をしなかったり、電話で詳細を話さないというのは売却が難しくなることの典型。しっかり話して、売主側の内容を全て伝えることから始まる。
営業マンと何を話すか
浦安エリアで売却物件の立地が良ければ、以下2点の売り方も不動産会社とざっくばらんに相談しながら戦略を立てることをおススメする。
そのまま販売継続で良いか、リノベ再販かを決めよう
浦安のように都心からの立地が良い場合、他エリアからの検討者も購入対象者になる。
他エリアからくる買主向けに売却する場合、リノベーションして売却するのはかなり良い。内見したときから居住イメージがわくし、即日住めるから他からも入ってきても決断しやすい。
浦安エリアの居住者向けに売るなら買主が好きにリフォームすることを前提に現況有姿で手を加えない分、安く販売しても納得感があるだろう。
買いたい人の反響母数を増やして売主に少しでも優位性を持たせるなら圏外からの買主にも浦安の魅力を発信出来たほうが可能性は広がる。程度が良ければリノベーションは必要ない。営業マンはこの選択をどう提案するか。2~3人からは聞きたいところだ。
買取依頼、買取保証依頼
それでもなかなか売れない物件は存在する。そんな時は迷わず不動産会社にこの二つを聞こう。
不動産会社が直接買取る「買取金額」と、
仲介で一定期間売れなかった場合に不動産会社が買取る「買取保証金額」。
このふたつのいずれかの金額が許容範囲ならその額で最終的に買い取ってくれる。なんだかんだ言ってもプロに売るのが一番手っ取り早いのも事実。ただし15%~30%位市価より安くなる傾向にあるので、買取の場合も必ず3社は聞いて比較しよう。買取も同様にイエシルマンション査定やイエイの一括査定で業者選定はすぐにできる。仲介の金額と合わせて買取の金額も遠慮なく聞いてみよう。
今、買主にとって住宅ローンは「超」がつく低金利。
ローンに関して買主有利な今なら購買意欲はまだある。買主はいろいろな意味で条件が合えば購入するもの。
金利上昇とともに厳しい未来も見え隠れしていることを認識して売却に臨もう。
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